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樽①

      2016/11/23

ワインの風味やストラクチャーを決定付ける要素のひとつが樽です。

樽はブナ科の楢(なら)や樫(かし)等のオーク材からできています。タンニンの含有量が多く、乾燥しているので液体にも強く、害虫等の生き物を寄せ付けません。そう言った理由からワイン樽にはオークが適材なのです。生産地やトースト加減(ライトトーストLT、ミディアムトーストMT、ヘヴィトーストHT)、メーカーごとの違いによりひと口に樽と言っても多様性に富んでいます。代表的なアメリカンオークとフレンチオークを見てみましょう。

 

樽6

写真はアメリカンオークでもフレンチオークでもない、スロヴェニアンオークです。

 

アメリカンオーク(ホワイトオーク)はワイン、ウイスキー、焼酎に用いられる、フェノール含有量は低いが、香気の高いものです。1樽で5万程度します。

フランス中央南西部、オート ヴィエンヌ県リモージュ産のリムーザンオーク(コモンオーク)は、樹齢100年未満です。香りは抑えられていますが、ポリフェノールが高く、ストラクチャーが強いのでコニャック等のブランデーに向いています。

フランス中南部、アリエ県トロンセ産のアリエオーク(セシルオーク、トロンセオーク)は、最高級品で樹齢が2~300年と長いのが特徴です。香りが強くてストラクチャーが弱めなので、ワインやブランデーに使われます。価格もアメリカンオークと比べるとおよそ2倍の10万円します。1ボトルあたりステンレスタンク仕様のものと比べると、約333円コストがかかります。樽未使用のすっきりとしたタイプのワイン、樽使用の芳醇なコクのあるタイプのワインだと後者の方が高価なはずですね。

 

樽の使用期間は、

白ワイン  古樽 半年~1年   新樽 6~8ヶ月、

赤ワイン  古樽 半年~3年   新樽 1年以内

 

白ワインは樽発酵後、シュル リーで発生した硫黄化合物が樽内での酸化により減少します。樽熟成を施す事により、フェノール成分と熟成によって樽由来の香味を兼ね備えた、色濃い(黄色い)ワインができあがります。

赤ワインはボルドーの225ℓ樽(バリック)で年間1ℓあたり、20~40㎎の酸素が溶け込みます。色素は色鮮やかになり安定し、タンニンは和らぎ滑らかなテクスチャーへと変化します。

 

 

樽を使用する目的、樽熟成と瓶熟成についてはまたの機会にお話ししましょう。

 

 

 

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