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畑が直面する天候被害

      2016/12/02

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皆様、こんにちは。ワインインポーターの大野みさきです。今日はタイトルの通り、ぶどう畑が直面する天候被害についてです。「害」のオンパレードで、少しネガティブナ印象を受けますが、ぜひ最後までお付き合い下さい。

 

《天候被害》

 

霜害

雹害

雨害

凍害

干害

 

 

4月の春先、1日の平均気温が10℃を超えた時にぶどうは発芽します。新梢が伸びはじめた頃に懸念されるののが、遅霜の被害です。霜がぶどうの芽をダメにします。また、秋に早霜がおりると、収穫時期の葉を枯らし、果実の成熟を妨げてしまいます。スプリンクラーで散水したり、大型扇風機で風を送り、局所的な低温を防ぐ措置が取られています。

 

開花の時期である6月は花振いのリスクがあります。悪天候(低温、多雨)や不適切な栽培管理(窒素過多、強剪定)、ホウ素欠乏が原因で受粉と結実が上手くいかない、花振いを引き起こします。結実不良で極端に果粒が減少してしまいます。若木や樹勢の強い枝が起こしやすいと言われています。

 

夏に降る雹は、果実や木を傷付けるので深刻な被害となっています。ブルゴーニュ地方では2010年代はじめは毎年、雹害に悩まされていました。傷付いたぶどうにはカビが繁殖し、壊滅的な被害を受けたのも記憶に新しいところです。

 

多雨だと結実不良の花振い以外では、カビの原因に、そして収穫時期の雨は果実の希釈に繋がります。水膨れして水分の多い果実になってしまいます。

 

冬場の被害には凍害があります。-20℃以下になると低温でぶどう木が枯死してしまうのです。ポムロールやサンテミリオンでは気温が下がり一夜にして殆ど全ての畑を失ったという事例もあります。

 

干ばつの被害で水不足になると植物のみならず人間にとっても重大な問題です。また、昨今では地球温暖化の影響でワイン業界にも異変を及ぼしていることも否めません。ぶどう木に関係のある天候被害を挙げてみましたが、これから益々、自然との付き合い方が大切になってゆく時代だと感じています。

 

 

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