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熊本でワイン造りを命じる古文書が発見!

   

 

 

11月2日の毎日新聞の報道ですが、日本のワイン史が塗りかえられるような古文書の発見がありました。北九州、小倉藩の藩主だった細川忠利が江戸初期にワイン造りを家臣に命じた文章(奉書)が熊本大学の永青文庫研究センターで見つかったのです。それまでは、明治3年頃に外国人の指導を受けて、山梨県甲府で山田ひろ教と詫間憲久の2人青年により、日本で最初のワインが造られたという記述が残っていましたが、それより前の関連記録が確認されるのは大変珍しい事です。そもそも、日本は安全で綺麗な飲料水が確保できる国なので、ワイン産業は長らく発展しませんでした。

 

ぶだう酒を作り申す時分にて候間(そうろうあいだ)、上田太郎右衛門に便宜次第申遣作(つかわせつくら)せ可申旨(もうすべきむね)、御意之由(ぎょいのよし)

 

ぶどう酒を造る季節になったので、上田太郎右衛門に造らせよという殿の命令を・・・・云々です。記録文書によると、1628年8月28日の事、忠利が家臣の上田太郎右衛門にぶどう酒造りを命じました。同年の9月15日には、上田太郎右衛門より他の家臣にぶどう酒造りの技を教授するよう指示しています。また、上田太郎右衛門の領土である福岡県行橋市で、原料にしたとみられる野ぶどう、ガラミを収穫した記録も残されています。ワイン造りだけでなく、長崎や平戸に藩の出張機関を設置して、「いかにも甘き」ワインを海外から輸入するよう命じた忠利直筆の手紙も発見されています。

 

俄かにワイナリー建設ブームが続いている日本。10月にワイン特区(行政のサポートでワイン生産が新規参入しやすくなった)となった北九州市は、地元のワインのブランド化を目指し、北九州をワインの産地にしたいと意気込んでいるワイナリーも多く見られます。

 

「第一に日本は土地と気候がワイン用のぶどう栽培には向いていないし、その上に生産者の技術も知識も経験も欠如しているし、何よりも美味しいジャパニーズワインは値段も高い」と昨日も辛口コメントをしてしまった大野ですが、今後の日本ワインの発展に期待したいところです。

 

 

 


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