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醸造から自然派ワインを知るⅡ

      2017/03/02

樽

 

前回からの続きです。第1回、醸造から自然派ワインを知るⅠ ノンフィルター、ノンコラージュについてはこちらからどうぞ。

 

いくら自然派の造り手であっても、SO₂無添加は少ないのが現状です。自然派にとってSO₂の使用目的は、微生物の殺菌です。一般的な使用目的である酸化防止の効果は求めていません。その理由は、酸化防止作用は二酸化炭素CO₂で代替できるからです。我が国ではボージョレヌーボーのイメージが強い、マセラシオンカルボニック(以下MC)やセミマセラシオンカルボニック(以下セミMC)を醸造方法として選んでいるのも、果汁内ではなく果粒内、気相下での細胞内発酵を狙っているからです。細胞内発酵で発酵のズレが生じると、グリセリンが多く、口当たりが滑らかな果実味のあるワインに仕上がります。複雑かつピュアで、長期熟成に必要なポテンシャルも備わります。

 

自然派が好んで行うのが全房発酵です。全房発酵とは果梗(茎)を除去せず、全房ごと発酵させて造る事です。原理は細胞内の発酵が起きるのでMCやセミMCと同様です。1950年代以前の除梗機が発明される前は、除梗作業は全て手作業だったので、基本的に醸造は全房で行われていました。

アメリカ等のニューワールドではタンニンや色素を補うのが目的で導入されています。また、フランスでは殆どされませんが、除梗後の果梗を後で戻す、ステムリテンションもタンニンやストラクチャー強化の為に施されます。全房発酵はニューワールドでは骨格形成が目的ですが、自然派の間では酸素O₂の供給が目的です。酵母は酸素と窒素を得て活動をしています。天然酵母を働かせるには酸素が必要なのです。全房発酵を行うメリットは、

 

・酸素が優しく循環し酵母に供給される

・醸造温度が低く変化も穏やか

・足踏みが可能なので酵母を傷めない

 

また、果房管理で行われるピジャージュ(パンチングダウン)も足踏みができるので酵母にとっては最善方法です。全房発酵は発酵のコントロールが難しいので非常に高い醸造技術が必要とされます。現在はフランスでは5~10%の生産者が全房発酵を導入し、ピノノワールを扱うブルゴーニュ地方では全房発酵を進んで導入する傾向があります。とは言っても全房100%ではなく、その年の果梗の熟し具合により、10~50%に全房を抑えて、残りを除梗で行うケースが主流となっています。全房と除梗の双方のメリットを活かす醸造ですね。

 

MCや全房発酵の細胞内発酵についてお話ししました。次回の最終回ではコールドマセレーションと滓の扱いについてお話します。

 

醸造から自然派ワインを知るⅠ
醸造から自然派ワインを知るⅡ
醸造から自然派ワインを知るⅢ

 

 

 
 

 
私がお勧めする自然派(ビオディナミ)ワインをご紹介しましょう。昆布の出汁がきいている和食との相性が抜群のクロアチアのリースリングです。洋梨の香りと熟成香が立ち上がり、リースリング特有のオイリーさがアタックに感じられます。酸とミネラルが豊富ですっきりと辛口です。ワインは造り手の気質が反映される飲み物ゆえに、Bolfanのリースリングからも当主の誠実な印象を受けます。エチケット(ラベル)は待ちに待った収穫の歓喜を表しています。

 

《ボルファンリースリング2012》
品種:リースリング
産地:クロアチア
タイプ:辛口白ワイン
価格:3,900円→2,900円(在庫一掃SALE中)

 

同じ生産者のソーヴィニョンです。レモンなどの柑橘系の香りと熟成香が立ち上ります。辛口なミネラル感と豊富な酸がアフターにかけて続きます。おでん、水炊き、湯豆腐などの和食と合います。昆布がきいた甘めの煮物、食材では春菊、トマト、薬味では山椒や柚子胡椒がぴったりです。

 

《ボルファンソーヴィニョン2012》
品種:ソーヴィニョン
産地:クロアチア
タイプ:辛口白ワイン
価格:3,900円→2,900円(在庫一掃SALE中)

 

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スペインのアンフォラを使用したグルナッシュもお勧めです。フランボワーズのフルーツバスケットに太陽と土の香りがいきいきと感じられます。フレッシュで豊かな酸とシルクのような滑らかなタンニン。シスト土壌特有の豊富なミネラル感。繊細でいて複雑なワインです。身体に染み込むような繊細な旨味があり、飲み疲れしない自然なワインです。鰹出汁と醤油、砂糖で味付けされた料理がおすすめです。出汁と醤油の旨味がワインの旨味と見事にマリアージュします。すき焼きなどいかがでしょうか。

《Kπアンフォラ2012》
品種:グルナッシュ
産地:スペイン、マドリード近郊
タイプ:ミディアムボディ赤ワイン
価格:3,900円→2,900円(在庫一掃SALE中)

こちらのスペインのフルボディ赤ワインも絶品ですよ。10年熟成が最近、やっと飲み頃を向かえました。今飲んでも、あと3年後でも楽しめます。時が経過しても健在である黒系果実の香りと熟成から舞い降りた複雑なブーケ。タンニンは丸みを帯びた中にも芯の強さを秘め、酸がエレガントに寄り添います。余韻には長い気品が訪れます。中華料理と絶品の上質キュヴェです。

《バレンシッソ2007》
品種:テンプラニーリョ
産地:スペイン、リオハ
タイプ:フルボディ赤ワイン
価格:7,100円

樹齢80年の古木から造られるワインです。熟したプルーンなどの香りからバレンシアの太陽の下で育った、健康な果実を連想させます。今年で9年が経過する飲み頃のヴィンテージなので、タンニンも酸も落ち着きを見せ全体的に丸みを帯びてきました。長く続く余韻も魅力的です。


《エクリプス2008》
品種:テンプラニーリョ、カベルネソーヴィニョン
産地:スペイン、バレンシア
タイプ:フルボディ赤ワイン
価格:4,500円

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365wineでも大人気のスロヴェニア産ワイン、ルメニミュスカ2014。そう、言わずと知れたマスカット系に属する、ミュスカです。ルメニはスロヴェニア語でイエロー(黄色)の意味です。とても香りがアロマティックな品種です。アルコール度数も11%とそこまで高くなく、普段ワインをあまり飲まれない方でも口当たりが良いので「美味しい」と飲み過ぎてしまいます。

ルメニミュスカはやや甘口な味わいですが、酸味が豊かなので爽やかな甘味として飲みやすいワインです。デザート使いオンリーの貴腐ワインやアイスワインと違い、お食事ともよく合います。例えば、カレーなどのスパイシーな東南アジア料理。マスカットの華やかさと意外な組み合わせですが、これが実にマッチングします。

 

《ルメニミュスカ2014》
品種:イエローミュスカ
産地:スロヴェニア
タイプ:やや甘口白
価格:3,600円

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同じやや甘口ワイン繋がりでは、イタリアのランブルスコロゼもお勧めです。ロゼとは思えないほど、濃いルージュ色です。微発泡で繊細な気泡が液中に溶け込んでいます。ベリー系のジューシーな香り、フレッシュな酸と優しい甘味が広がります。スイーツなどとも相性が良く、泡が抜けても楽しめる上質なランブルスコです。

 

《ランブルスコロゼ2013》
品種:サラミーノ、マラニ
産地:イタリア
タイプ:微発砲ロゼやや甘口
価格:2,700円

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