ヴィーガンワイン
2017/01/26
こんにちは、インポーターの大野みさきです。皆様はヴィーガン(Vegan)という言葉をご存知ですか。CA時代、機内食にもヴィ―ガンメニューがありましたが、ベジタリアンと少し似たようなものですが、更に食が野菜のみに制限された完全菜食主義者の事です。ヴィーガニズムとも言いますが、彼らは、肉・魚・卵・乳製品・はちみつなどの動物由来の食品を一切摂取しません。1944年、イギリスで設立されたヴィーガン協会の概念です。ダイエタリー ヴィーガニズムは食生活だけに限定されていますが、エシカル ヴィーガニズムは化粧品や衣服など動物由来の製品の使用を拒みます。ヴィ―ガニズムに愛飲されているのが、「ヴィ―ガン」と表記されたワインです。ワインはぶどうから造られるものですが、ヴィ―ガンとは一体どういう事でしょうか。
ワインに使用される動物由来の製品を無くす事です。浮遊物や滓を排除してクリアな外観に清澄する事を醸造過程で行います。この際、必要なものが清澄剤です。原料は動物由来のゼラチン(白ワインに)や卵白(赤ワインに)であったりします。ヴィ―ガンである為には、これらの清澄剤を避けて鉱物由来のベントナイト(粘土)や珪藻土で代替えする、あるいは無清澄(ノンコラージュ)でなければなりません。最近はクオリティの観点から、ノンコラ(ノンコラージュの略)の生産者も増えています。清澄についての記事はこちらからどうぞ。
イギリスの商社が輸入しているフランスワインにはVのマークがあり、Vegitarian&Veganの表記があります。
南アメリカの自然派ワインの造り手のボトルにはVegan Friendlyの文字が記載されています。
健康志向である自然派の生産者がヴィ―ガンに興味を示したりします。よってBIOコーナー、自然派食品専門のショップ、ワインショップでヴィ―ガン製品が扱っている事も多いのです。動物由来よりも鉱物由来や豆などの植物性たんぱく質由来の清澄剤が一般的になっているのと、ラベル表記が任意なので、実際はヴィ―ガンであってもその表記がない事もあります。イギリスのヴィ―ガン団体が水と植物だけで造られた製品には、認証マークを与えていたりもします。次回、ビーガンワインを目にしたら、全て植物由来だという事を思い出してみて下さいね!