ドンペリニヨンの偉業
2016/11/24
モエ エ シャンドン社のプレステージであるドンペリこと「ドンペリニヨン」実に名の知れた高級ワインですよね。良年にだけ造られる特別なシャンパーニュです。
シャンパーニュの生みの親である修道士ドンペリニヨンのワインと言われていますが、実は少し異なります。彼が生み出したのはシャンパーニュには欠かせない製造工程であるアッサンブラージュという製法です。
アサンブラージュ(assemblage)とはフランス語で調合、組合せ、寄せ集めと言う意味です。ワイン業界ではワインのブレンドの事を言います。シャンパーニュ地方では白ぶどうではシャルドネ、黒ぶどうではピノノワール、ピノムニエの3種類の品種のアッサンブラージュが認められています。
優良年以外はノンヴィンテージ(NV)なのが一般的です。北緯49度と言うぶどう栽培の北限産地であり、年によりぶどうのできにばらつきがあり、品質の安定が難しい産地でした。それを解決すべくドンペリニヨンが生み出したのがアッサンブラージュです。エリア別、品種別、年代別に一次発酵後のベースとなるスティルワインを複数用意して、毎年調合をします。過去何年も前の貯蔵していたリザーブドワインを使います。今年のシャルドネ、去年のピノノワール、一昨年のピノムニエと言った具合です。ヴィンテージにより味わいに開きがでないよう、そのメゾン(メーカー)のスタイル、定番の味を守りつつ、品質を均一化するのが目的です。
ドンペリニヨンの努力のおかげで今や世界中で安定したシャンパーニュが楽しめるようになりました。