枕草子でスパークリングワイン
2016/12/02
季節は初夏ですね。日差しが日に日に強くなり、サングラスがマストハブな時期の到来です。
春はあけぼの・・・
夏は夜・・・
秋は夕暮れ・・・
冬はつとめて・・・
平安時代を代表する唄姫、清少納言の枕草子のイントロです。日本文化の美意識と価値観に影響を与えた源氏物語の「もののあはれ」に対し、事物への鋭い観察眼が融合した知性的な「をかし」の世界。彼女はそれぞれの四季で最も良いとされる1日の時間帯を綴りました。
それではスパークリングワイン版の枕草子いってみましょう。
春はロゼスパークリング。グラス内で泡が舞い甘味のあるもの、いと心地よし。出会いと別れ、やうやう桜散りゆくを眺めるのもいとをかし。
夏はブラン ド ブラン(白ぶどうから造られる白い泡)。風鈴の音色をBGMに浴衣と辛口のすっきりとしたシャンパーニュで涼を演出するもいとあはれなり。BBQやビーチでは補糖ゼロのカヴァでもやんごとなし。
秋は厚みのあるブラン ド ノワール(黒ぶどうから造られる白い泡)。ぶどう、柿、梨の収穫は老若男女の行楽日和たり。きのこ、根菜、銀杏、秋刀魚、秋鮭、ジビエ。食欲が止まらないのは、はた言ふべきにもあらず。
冬はふくよかな泡。芳醇な香りとコクのあるスパークリングは雪のちらつく窓辺で火など急ぎおこすはいとつきづきし(エアコン< 暖炉)ひとりしっぽり飲むのも、大勢で祭り事を楽しむのもいとをかし。
はい、清少納言の傑作を模すとは、お粗末様でした。春と夏のあわい、テラスで白昼から嗜むのも甚だをかし。薄暑のみぎり、貴方なら何を召し上がりますか。