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酵母の自己消化によって生まれるもの

      2016/11/29

サッカロミセス

 

まず、「自己消化」について辞書を引いてみました。

 

自己消化
じこしょうか

 

生体が死後、自己の保有する酵素により、自体の組織が分解していくことをいう。自己消化で働く酵素は、プロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼなど各種のものがある。主としてタンパク質がプロテアーゼによって分解されることをいう。食品の種類によっては、自己消化でうま味の出てくるものが多い。ほどよく自己消化を行わせることを熟成とよぶこともある。自己消化は酵素作用であるため、温度、水素イオン濃度指数(pH)、食塩などの条件によって影響を受ける。通常自己消化が早く進むと、細菌類による腐敗も同時に進行しやすい。そのためゆっくり自己消化を進行させるには、低温(肉類、マグロ)にしたり、強く塩をしたり(魚類)することが多い。

 

肉類のなかでは、牛、豚、羊などは、自己消化により、核酸系物質が増加するとともに、アミノ酸も多くなり、さらに筋肉が軟らかく、食べておいしく感じるようになる。肉類を自己消化させることをとくに熟成とよぶ。熟成温度は1℃くらいがよいとされる。マグロ、ブリなどは氷詰めにし、硬直が解けて少時経過したくらいが味がよい。この際、ヒスチジンなどうま味のあるアミノ酸や、イノシン酸などの核酸系のうま味物質が増加する。自己消化の度合いは、核酸とその変化した物質との比率でみるK値などが用いられ、魚では鮮度の判定に利用されている。塩を使用する塩蔵品も自己消化が進むが、酵素の多い内臓などを材料に加えて積極的に自己消化させるものに塩辛などがある。[河野友美・山口米子]

 

要約すると生物が自己の体内に保有する酵素により体の成分を分解する事です。ゆっくりと自己消化が進行すると熟成肉となり、旨味が強くなるのですね。それではワインではどうでしょうか。

サッカロミ(マイ)セス saccharomycesは酵母の一群です。発酵食品には欠かせないパン酵母、ビール酵母、ワイン酵母等があります。酵母は酸素O₂と糖の存在で活発に活動をしますが、酸欠状態になると発酵という低代謝状態になります。エサとなる糖が不足すると自己消化を起こし、自らの身体を食べはじめます。やがて細胞膜が破れ死を迎えます。酵母が自己分解してアミノ酸に変わる事を同様に自己消化、あるいは自己分解と言います。すなわち、

酵母の死=滓=旨味

という事ですね。

 

 

 

 

引用文献:日本大百科全書 自己消化  抜粋

 

 

 

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