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発酵前浸漬と発酵後浸漬

      2016/12/02

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発酵前浸漬と発酵後浸漬についてです。

 

ぶどう果汁(マスト)に果皮、種を漬け込む醸造技術を発酵前浸漬(=低温マセレーション)と言います。酵母は低温では活動をしないので、果汁を10~15℃に冷却して発酵を意図的に遅らせます。発酵前浸漬を数日~2週間ほど施し、色が濃く、果実味が豊かなワインに仕上がります。以前のブルゴーニュでは、高温で発酵させ高温でマセレーションも行われていました。果皮成分を十分抽出してパワフルなワインを造る為です。高温だと風味が成分が飛んでしまいます。また、若いうちは飲みにくいワインとなってしまいます。現在ではピノノワールなどの品種は低温でマセレーションし色鮮やかで風味豊かなワインが造られています。

 

一方、アルコール発酵が終了した後も、引き続きマセレーション(醸し)を行う事を発酵後浸漬と言います。ぶどうの状態や品種、醸造方法などにより、数日~2ヶ月かけて行われます。長期熟成タイプは比較的、浸漬時間が長く、早飲みタイプは短めです。赤い色素のアントシアニン、渋味成分のタンニン、複雑な風味成分がより抽出されます。マセレーション中は炭酸ガスにより果皮、果肉、種(果帽)などがタンク上部に浮き上がってきます。赤ワインの醸造工程では果帽管理が最重要です。かい棒(下の写真参照:先端がTの字になった風呂湯を混ぜるような棒)で果帽を撹拌して沈める方法(ピジャージュ)やポンプでタンク下部から液体を抜いて果帽の上から循環させる方法(ルモンタージュ)が取られます。

 

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※英語:マセレーション フランス語:マセラシオン 日本語:醸し(≒浸漬)

 

 

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