登山?それとも剪定?
2016/11/28
マドリード近郊のセルべロスの畑です。南東向きの30度の斜面に野生木のごとく、ぶどうが植えられています。テロワールの記事の時にもお話しましたように、傾斜地は平地と比べ熱量がアップします。スペインでは問題ありませんが、冷涼な地域の斜面にぶどう畑が広がるのは、そう言った理由からです。除草剤は散布しないので、自然の雑草が表土を覆っています。雑草は植物の生存競争を活発にさせ、土壌の流出を防ぎ、微生物のバランスを保つ働きがあります。セミデザートの石ころの多い土壌です。シストも豊富に見られ、ワインに複雑さやミネラル感を与えます。
機械の入らない斜面なので剪定、肥料散布、収穫など全ての畑仕事は人間の手で行われます。そうやってぶどうにはスパルタ(鞭)、醸造では丁寧(アメ)、アメと鞭で造られたワインは、滋味深く何とも言えない味です。「工場で造らてたワイン」ではなく、「畑で造られたワイン」を飲みたいとは思いませんか。
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